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インフレで修繕費が不足する?中古マンション購入時は修繕積立金の状況を確認しよう (2022年08月12日)

都内で中古マンションを購入しようと考えています。物価が上がっていますがこの時期、中古マンションの購入で気を付けることはありますか。(Yさん 東京都 38歳)
エネルギー関係や食品の物価が上がり、日本もインフレに突入かと話題になっています。中古マンションでは、インフレの影響を受けやすい修繕積立金の状況も確認しておくと良いでしょう。

日本もインフレに?

最近、ガソリンや電気・ガス料金、食品など生活に直結する品目が値上げされていますね。日本では長い間デフレ状態が続き、日銀はデフレ脱却の目標として、2%の物価上昇を掲げていましたが、ついに2022年4月、消費者物価指数が前年同月比2.1%となりました。特にロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー関連価格の上昇の影響が大きいということですが、円安の影響もあり、今後もある程度物価上昇の流れが続く可能性があります。

インフレになるとモノやサービスの値段が上がることや、金利上昇に目が行きがちですが、お金の価値が下がることにもなります。資産を預貯金だけで持っていると価値が目減りしてしまうことにも注意が必要です。

マンションの修繕積立金への影響

不動産についても、原材料費や人件費の高騰などから首都圏を中心にマンション価格も上昇傾向ですので、手が届く物件として中古マンションが注目されています。用意できる頭金や返済可能な借入金額などから購入可能な物件を選んで資金計画を立てますが、マンション購入では、管理費や修繕積立金も考慮に入れておきましょう。

国土交通省の「マンション総合調査」(平成30年度)によりますと、管理費の平均額は1万862円、修繕積立金の平均額は1万1,243円(いずれも月額)ですが、築年数を重ねるにつれて増えていくのが一般的です。

修繕積立金の積立方法には、当初の積立額は低めに抑えて段階的に値上げする「段階増額積立方式」と、修繕費を均等に積み立てる「均等積立方式」があります。均等積立方式の場合でも定期的に見直しがあり、物価上昇や人件費上昇の分は増加する可能性があります。

中古マンション修繕積立金の状況確認方法

大規模修繕は12~13年程度で行うのが一般的ですが、修繕積立金は「預貯金」で積み立てる場合が多いので、インフレの影響を受けやすくなります。修繕積立金が目減りすると、一時負担金の支払いや積立計画の見直しによる積立金の増額などが発生するかもしれません。物件購入後の修繕積立金の上昇を多めに見込んでおきましょう。

中古マンションの修繕計画を確認するには、「重要事項調査報告書」を取り寄せる必要があります。重要事項調査報告書は管理会社が作成するものですが、手数料を支払えば仲介会社を通じて取得することができます。管理費や修繕積立金の滞納状況なども確認できますので、できれば購入前に取り寄せて確認しておくと安心です。

マンション購入の際は、今後もインフレ状態が続くリスクも考慮し、将来の修繕積立金や管理費の上昇を見込んだ返済計画を立てる必要があります。イー・ローンのサイトの住宅ローンシミュレーションでは、毎月の返済額から借入可能額を算出したり、将来の金利上昇を指定した計算をしたりすることもできますので、活用してみましょう。今後の物価上昇による生活費の増加や、お子様がいらっしゃれば教育費も考慮に入れ、余裕を持った資金計画を立てるようにしましょう。

【参考リンク】

担当:福島 佳奈美 (執筆:2022年08月04日)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。